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カモシカ

2024.2.14 | その他

種別国特別天然記念物(動物)
指定昭和三〇.二.一五
所在地太郎山・殿城山
所有者

太郎山を登って行くとカモシカに出会うことがよくあります。「長野県」のけものとして親しまれているカモシカ(ニホンカモシカのこと)は小牧山を除く太郎山、東太郎山、、、独鈷山など上田市を囲む山々やふもとに広く生息し、千曲公園や市民の森、矢沢公園、野倉の奥の畑地にもしばしば姿を見せることがあります。

日本特産のカモシカは草や木を食べ、乳を飲むおとなしい大きな動物。昔の人々の大切なタンパク源でしたので、狩りの対象として重要視されていました。

カモシカは森林のと狩りのし過ぎで絶滅寸前になったので保護するために昭和九年に日本の天然記念物に指定されました。

しかし、指定された後もなかなか生息が確認されなかったので「の動物」と言われるようになり、昭和三十年に国の特別天然記念物に指定されました。

四万年前の氷河期の厳しい自然環境に適応し、現代まで生きてきたカモシカは生きた化石と呼ばれ、国際保護獣(世界で保護するけもの)にも指定されています。

カモシカはシカの名前がついていますが、シカの仲間でなく牛の仲間です。

次の二点が主な理由です。

一つは牛と同じようににもにも角があり、一生抜けかえないで少しずつ成長することです。シカの仲間雄だけに角があり、毎年に抜けかわります。

二番めは牛と同じように(一度飲み込んだ食物を再び口の中にもどし、よくかんでからまた飲み込むこと)することです。シカは反芻しません。

カモシカは死ぬまで角は抜け替わらないで成長する。(オスの角はだんだんと黒く光り、先は鋭くとがっていく)

カモシカは一定のなわばりをもち、ほとんど一頭で行動していますが、なわばりの中では一夫一婦か、数は少ないが一夫二婦で生活しています。一夫二婦の関係は二年ほどしか続きません。また、カモシカの子供は二年-四年で母親のなわばりから出て独立します。

春や夏には、写真のようなやわらかい草木を食べますが、冬にはシラビソ・ヒノキ・サワラ・コメツガなどのの多い常緑樹を食べるので小腸の長さに比べて大腸の長さの割合が大きいことがウシやウマ、ヤギと違う点でしょう。

カモシカは上田市の代表的な大型野生動物です。


春先、砂地でのんびりとひなたぼっこをしながら、反芻しているカモシカ

家のすぐ近くに梅の花を見つめているカモシカ
カモシカに食べられたヤマハッカ
リンゴ畑に入り若い茎や、野菜、イチゴの葉を食い散らかし、農家の人々を困らせている。

※『上田市誌 上田市の文化財』(執筆担当 宮下曻三郎)から転載

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